研究課題
基盤研究(C)
子宮収縮および射乳反射を引き起こすホルモンとして知られるオキシトシン(OT)は、近年、社会行動や摂食行動を調節する因子としても注目される。シスプラチン誘発性摂食抑制、摂食抑制ペプチドXenin中枢投与による摂食抑制、ストレス誘発性摂食抑制において、OT産生部位である視床下部視索上核および室傍核では有意な変化がみられたにも関わらず、嗅球におけるOT細胞への効果は、いずれの摂食抑制においても変化は見られなかった。また、嗅球の僧帽細胞の電気活動におけるOTの作用の検討を行ったが、有意な変化は見られなかった。嗅球におけるOTの摂食への直接的役割は不明であったが、間接的な役割を担っているかもしれない。
近年、オキシトシンは分娩や育児だけでなく、社会行動や、摂食、愛着の鍵因子として注目されている。実際に、オキシトシンの経鼻投与により肥満および自閉症スペクトラム患者への症状緩和に有効であることが報告されている。そこで、本研究では、オキシトシンの摂食調節、特に嗅球における役割を解明するために研究を行った。脳内のオキシトシン産生部位である視床下部視索上核や室傍核においては、摂食抑制によりオキシトシン産生細胞が活性化されたが、嗅球においては、明らかな変化は見られなかった。したがって、オキシトシンの摂食調節における嗅球の直接的な関わりは大きくないのかもしれない。
すべて 2020 2019 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 10件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (38件) (うち国際学会 5件)
Neuropeptides
巻: 印刷中 ページ: 34-40
10.1016/j.npep.2019.03.003
J Physiol Sci.
巻: 69 号: 3 ページ: 555-555
10.1007/s12576-019-00665-w
40021480070
Peptides
巻: 105 ページ: 14-20
10.1016/j.peptides.2018.05.004
Neuroscience Research
巻: 128 ページ: 40-49
10.1016/j.neures.2017.08.001
巻: - 号: 4 ページ: 471-482
10.1007/s12576-017-0550-z
40021574393
The Journal of Physiological Sciences
巻: 印刷中 号: 2 ページ: 1-8
10.1007/s12576-016-0517-5
PLoS One.
巻: 12(3) 号: 3 ページ: e0173113-e0173113
10.1371/journal.pone.0173113
Neuroscience
巻: 356 ページ: 64-77
10.1016/j.neuroscience.2017.05.015
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 490(3) 号: 3 ページ: 794-799
10.1016/j.bbrc.2017.06.119
Neurosci Lett.
巻: 655 ページ: 54-60
10.1016/j.neulet.2017.06.049
Neuroscience Letters
巻: 621 ページ: 104-110
10.1016/j.neulet.2016.04.010
Journal of Neuroendcrinology
巻: 28 号: 6
10.1111/jne.12396
Journal of Neuroendocrinology
巻: 28 号: 9 ページ: 124-128
10.1111/jne.12400
巻: 印刷中 ページ: 63-69
10.1016/j.neures.2016.02.005