研究課題/領域番号 |
16K08569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
及川 司 北海道大学, 医学研究院, 講師 (20457055)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | p53 / 上皮間葉転換 / ヒストン修飾 / EZH2 / ゲノム / 癌 |
研究成果の概要 |
ヒトの癌の80%以上が上皮組織由来であるが、悪性化に伴い、少なくとも一過的に上皮形質を失い、間葉形質を獲得(上皮-間葉転換, EMT)することが知られている。EMTは癌細胞に運動能、浸潤能、薬剤耐性能などを付与することが知られているが、EMTは細胞が十分に癌化する前であっても起こり、癌の早期発見とその切除だけでは解決策とは言えない。従って、上皮細胞がその本来的性質を保つ仕組みの根本的な理解が必要と言える。 癌抑制タンパクp53は様々な分子の転写を司る転写因子であり、癌の半数以上は正常p53を失っていることが知られている。本研究では、p53が上皮細胞の本来的性質を維持させる新しい機構を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、長期培養した幾つかのヒト癌細胞株やヒト正常乳腺上皮細胞を用いた解析から、上皮形質の維持機構に多様性、もしくは、多層性がある可能性を強く示唆した。このような多様性が培養細胞だけでなく正常組織にも存在する普遍的なものであるならば、癌研究だけでなく、iPS技術などを用いる再生医療の安全性にも深く考慮されるべき、未解明の上皮形質維持機構が存在することになる。
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