研究課題
基盤研究(C)
UCP1はエネルギー消費能を有し、肥満解消への有用性が期待されている。本研究では生体におけるUCP1の発現変動と肥満への影響を検討するため、近赤外蛍光タンパク質を用いてUCP1を非侵襲的かつ簡便に検出できるイメージングマウスを作製した。解析の結果、マウスの褐色脂肪組織のみならず、アドレナリン刺激によって白色脂肪組織内に誘導されたベージュ脂肪細胞をも蛍光観察できることが明らかになった。
当研究で作製したUCP1イメージングマウスを用いると、従来のように動物から脂肪組織を取り出してUCP1の発現を解析する必要がなく簡便なうえ、さまざまな実験過程で起こりうる影響を排除できる。また、同一個体で継続的にUCP1の発現変動を解析できるため、個体差を考慮せずに長期的に解析できる。さらに、本マウスの脂肪組織から採取した脂肪幹細胞を用いてin vitroでUCP1の発現を誘導する薬剤をスクリーニングし、肥満治療薬の開発につなげることも将来的に可能である。以上の点から、本研究で作製したUCP1イメージングマウスは、世界的な肥満問題の解決につながる有意義なモデル動物である。
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