研究課題/領域番号 |
16K08628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
鎌田 徹 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 客員研究員 (40056304)
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研究分担者 |
森下 和広 宮崎大学, 医学部, 教授 (80260321)
中畑 新吾 宮崎大学, 医学部, 講師 (80437938)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | NADDPH oxidase(Nox) / 分子腫瘍学 / 活性酸素 / HLV-1 / すい臓がん / NADPH oxidase (Nox) / HTLV-1 / NADPH oxidase(Nox) / Nox |
研究成果の概要 |
ヒト発がんにおけるNADPH oxidase(Nox)ファミリーの産生する活性酸素(ROS)によるシグナル伝達経路を追究した。その結果、Nox5alphaはhuman T-cell leukemia virus-type 1 (HTLV-1)癌化T-細胞において、protein tyrosine phosphatase PTP-1Bを標的とし、好気性グルコース、グルタミン代謝を調節してがん細胞の維持に寄与することを発見した。Nox4もすい臓がん細胞の同様な代謝調節を亢進してその増殖に寄与することを見出した。この成果はこれらのNox isoformががん治療の分子標的となる考えをさらに強化する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正常細胞ではNADPH oxidase酵素(Nox5alpha,Nox4)から産生される活性酸素はシグナル分子として機能している。本研究で、Nox5alphaの活性酸素はリン酸化調節蛋白にシグナルを送ることを見出した。また、これらの活性酸素がHTLV-1感染白血病やすい臓がん細胞で過剰に産生されると情報伝達を攪乱し、グルコースやグルタミン代謝の代謝調節を亢進してがん細胞の異常増殖に寄与することを明らかにした。この発見には、がん化の情報伝達の調節機構のさらなる解明と、この酵素を分子標的とした新たながん治療薬の開発につながるという意義がある。
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