研究課題/領域番号 |
16K08657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三上 修治 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20338180)
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研究分担者 |
小坂 威雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30445407)
水野 隆一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60383824)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / 微小環境 / プレシージョンメディスン / PD-1 / PD-L1 / VASH1 / 微小血管密度 / 腫瘍免疫 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 分子標的治療 / コンパニオン診断 / VEGF-TKI / スニチニブ / ソラフェニブ / 免疫 / 耐性 / 血管新生 / 薬剤耐性 |
研究成果の概要 |
腎細胞癌の進展および分子標的薬に対する治療耐性獲得の分子機構を調べるため、未治療およびVEGF-TKI治療後の腎細胞癌組織を解析した。VEGF-TKI治療より微小血管密度は低下するが、血管制御因子VASH1陽性血管内皮細胞数は増加したため、VEGF-TKIに対する治療耐性にVASH1が関与していることが示唆された。未治療腎細胞癌組織ではPD-1, PD-L1陽性免疫細胞数が癌の悪性度と相関し、VEGF-TKI治療後の腎細胞癌組織ではPD-1, PD-L1陽性細胞数が亢進していた。そのため、VEGF-TKI治療抵抗性腎細胞癌にはPD-1/PD-L1を標的とした免疫治療が有効であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行性腎細胞癌の第一選択はVEGF-TKI阻害剤であるが、治療開始後約1年で大部分の症例が治療抵抗性になる。そのため、薬剤耐性の分子機構の解明が腎細胞癌の根治には重要である。本研究課題では、病理医と泌尿器科医が共同で腎細胞癌の臨床所見、病理学的所見に基づき、VEGF-TKI耐性に関与する腎細胞癌のがん微小環境を系統的に解析した。その結果、血管内皮細胞における血管制御因子VASH1発現および免疫担当細胞におけるPD-1/PD-L1発現がVEGF-TKI治療耐性に関与していることが判明したため、これらの分子を標的とした治療がVEGF-TKI抵抗性腎細胞癌の効果的な治療につながると考えられる。
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