研究課題/領域番号 |
16K08663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
石川 義典 (猪野義典) 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (90291137)
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研究分担者 |
平岡 伸介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (40276217)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 免疫微小環境 / 膵がん / 血管内皮細胞 / がん微小環境 / 内皮細胞 / がんの免疫微小環境 / 病理学 |
研究成果の概要 |
がん微小環境はがんの生物学的特性に寄与する。本研究では膵がん免疫微小環境における血管内皮細胞の役割について検討した。膵がん組織内・外(慢性膵炎)から血管内皮細胞を単離後、網羅的遺伝子発現解析を実施し、膵がん組織由来血管内皮細胞に高発現遺伝子Xを得た。分子Xは膵がん組織内の一部の血管内皮細胞に発現し、分子X陽性血管内皮細胞密度の高い症例は、全生存・無再発生存が有意に長く、分子X発現陽性血管内皮細胞がCD4+T細胞を活性化させている可能性が示唆された。本研究により、がん組織内血管内皮細胞がCD4+T細胞を活性化する新たな事象が発見された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん微小環境はがんの生物学的特性の決定に寄与し、その形成機序の解明はがんの生物学の解明とがん治療の標的探索に重要である。本研究ではがん免疫微小環境における血管内皮細胞の役割について検討し、これまで知られていなかった、がん組織内血管内皮細胞がCD4+T細胞を活性化する新たな事象を新しく発見した。膵がんは極めて難治性で、免疫チェックポイント阻害剤による最近の免疫治療にも抵抗性である。本研究により発見された分子X発現血管内皮細胞を利用し、既存の免疫療法と組み合わせることで治療効果の向上が期待される。難治性膵がんの治療選択肢が広がるようになれば、国民の保険・医療に寄与するところが大きい。
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