研究課題
基盤研究(C)
高齢者胃癌の遺伝子変化を明らかにする目的で415例460病変の胃癌を用い、マイクロサテライト不安定性(以下、MSI)、KRAS・BRAF遺伝子変異と臨床病理学的事項との関連について分子病理学的、臨床病理学的に検討した。KRAS遺伝子変異率は3.9%、BRAF遺伝子変異率は0.43%であった。MSI率は17%であり加齢とともに増加し、KRAS遺伝子変異と有意な関連を認めた。多施設共同研究では、登録された胃癌1,282例を解析し、KRAS変異率5%、KRAS増幅率7%であった。KRAS変異は中分化管状腺癌、粘液癌との関連がみられた。一方、KRAS遺伝子増幅は充実型低分化腺癌との関連がみられた。
高齢者胃癌の特徴として、マイクロサテライト不安定性(以下、MSI)が高率であること、MSIを示す組織型は充実型低分化腺癌、乳頭腺癌であることが明らかになった。また分子病理学的には、KRAS・BRAF遺伝子変異率は低いものの、KRAS遺伝子変異が中分化管状腺癌や粘液癌などの特定の組織型との関連がみられた。これら高齢者癌の臨床病学的、分子病理学的特徴は、高齢者胃癌の発赤機序の解明に寄与し、その変化に対応する分子標的薬の開発・適応を模索する基盤となりうる。さらに高齢者胃癌の病理学的特徴が明らかになれば、特定の遺伝子変異を示す胃癌の治療法の開発などにも貢献できる。
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