研究課題/領域番号 |
16K08707
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
井村 穣二 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (80316554)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 膵癌 / 浸潤 / IL-32 / 細胞株 / Interleukin-32 / サイトカイン |
研究成果の概要 |
膵癌の予後不良を規定する易浸潤性を制御する因子を探る目的で研究を行った。ヒト由来膵癌細胞株から高浸潤性細胞株を樹立し、発現が亢進している遺伝子の中からIL-32を見出し、浸潤性に関与しているか否かを確認した。siRNAでのノックダウンでは浸潤性が減弱し、浸潤性を認めなかった細胞株で強制発現させると浸潤性を獲得することを見出した。さらに、膵癌組織では、正常膵管で認めなかったIL-32が腫瘍細胞で発現を認め、特に浸潤先進部で増強していた。次に、IL-32によって制御される因子としては数種類が上げられた。 以上、IL-32は炎症性のみならず、膵癌の浸潤性に関わる重要な因子である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌は最近、死亡率が増加の一途を辿っている。何故に、膵癌が予後不良なのか?その原因は数々あるが、特に膵癌は容易に周辺臓器に浸潤し易く、手術不能となることも要因である。では、なぜに易浸潤性なのか?浸潤を制御している機構や分子はどの様なものがあるのか?それらを明らかにすることが本研究の目的である。まず、浸潤性の高い細胞を作成し、これらで高発現している分子の中からL-32を見出した。さらに、IL-32を減少させると浸潤性が減弱し、亢進させると浸潤性を増すことを確認した。また、IL-32によって制御を受ける分子も明らかにした。今後、IL-32と共に、他の分子を抑制するような創薬にも繋がる研究である。
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