研究課題/領域番号 |
16K08764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
市野 素英 横浜市立大学, 医学部, 助教 (60271368)
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研究協力者 |
田村 智彦
西山 晃
中林 潤
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マラリア / 樹状細胞 / IRF8 / 免疫抑制 / 感染症 / 転写因子 |
研究成果の概要 |
寄生虫感染症のマラリアに対しては防御免疫が起こりづらい。その理由のひとつに、マラリア原虫による免疫細胞の機能抑制が挙げられるが、メカニズムは十分に理解されていない。本研究では、マラリアで免疫抑制される宿主の因子と免疫細胞を解析した。その結果、マラリア原虫感染マウスの脾臓において、免疫応答で中心的な役割を果たす樹状細胞(DC)の割合が、DCの分化に重要な転写因子IRF8の発現低下とともに減少していること、そしてDCの中でもとくにXCR1陽性細胞が減少していることを見出した。このようにして、マラリア原虫はDCを標的として分化・機能阻害を起こし、免疫抑制を起こしていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラリアは死者数の最も多い寄生虫感染症である。ノーベル賞を受賞した抗マラリア薬に対してすら薬剤耐性原虫の出現が問題となっており、開発されたワクチンも残念ながら効果は限定的である。本研究は、マラリア原虫による免疫抑制に着目し、免疫抑制のメカニズムを明らかにすることを目的とする。免疫細胞の中でもとくに重要な樹状細胞の分化機能不全でマラリアをとらえる視点が新しく、新しい治療法開発につなげるために、免疫抑制を解除して防御的な免疫応答誘導を目指すものである。
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