研究課題/領域番号 |
16K08766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
津久井 久美子 国立感染症研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (00420092)
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研究協力者 |
丸茂 このみ
渡辺 菜月
宮本 絵梨
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | lysosome / phagosome / Entamoeba histolytica / protease / traffic / receptor |
研究成果の概要 |
赤痢アメーバにユニークに存在するリソソーム酵素輸送受容体(cysteine protease binding protein family, CPBF)の赤痢アメーバ病原性への関与を検討した。11存在するCPBFの遺伝子発現抑制株のマトリゲル侵入性を評価し、CPBF2が関与することを見いだした。CPBF2は一種類のα-amylaseをリガンドとするが、マトリゲル侵入にα-amylase活性やα-amylase分子の関与は見いだせなかった。一方でCPBF2遺伝子発現抑制株では運動能力の有意な低下が観察されたことから、CPBF2に細胞運動制御に関わる機能が存在することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リソソーム酵素輸送受容体にこれまで知られていなかった細胞運動制御機能を見いだした。予想外の発見であったが、細胞内シグナル伝達機構が未解明の赤痢アメーバ原虫における運動制御機構に、新しい分子メカニズムを見いだす端緒となった。初期に分化した真核生物である赤痢アメーバでの研究は、真核生物に重要な役割をもつ細胞運動の進化と分化にユニークな知見を与えることが期待される。また、細胞運動は赤痢アメーバの生存および病原性に重要である。赤痢アメーバにユニークな分子機構の解明は宿主への副作用が少ない創薬標的となることが期待される。
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