研究課題/領域番号 |
16K08826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
前田 賢次 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 室長 (50758323)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | HIV / 逆転写酵素阻害剤 / 薬剤耐性 / 構造解析 / 新薬開発 / EFdA/MK-8591 / 逆転写酵素阻害剤(NRTI) / 逆転写酵素 / 抗ウイルス療法 / ウイルス / 感染症 / 微生物 |
研究成果の概要 |
本研究では新規の抗HIV核酸系逆転写酵素阻害剤(NRTI)であるEFdA/MK-8591(現在海外にて臨床試験中)に関する薬剤耐性機序の構造学的解析を進めた。EFdAのように糖の4’位にエチニル基を有する化合物は薬剤耐性RT(逆転写酵素)に対しても強固な結合を維持していたが、4’位にその他の構造を有する類似化合物は薬剤耐性RTに対しては結合を維持できないことをEFdAとHIV-RTとの結晶構造および構造モデリングにより明らかにした(Takamatsu et al. Cell Chem. Biol. 2018)。本研究成果は薬剤耐性HIV株に有効な新規抗HIV薬のデザインに有効な所見である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で行われた強力な逆転写酵素阻害剤(EFdA)の薬剤耐性メカニズムに対する構造学的研究から得られた知見は薬剤耐性HIVに対して有効な新規抗HIV薬の設計・開発に寄与するものであり、構造学的エビデンスに基づいた効率的な薬剤開発の有効性を示唆するものである。 さらに本研究で得られた阻害剤のHIV薬剤耐性に関わる構造についてはHIV逆転写酵素(HIV-RT)とB型肝炎ウイルスのHBV-RTに対する阻害剤の親和性の違いにも関連していることが分かってきており、今後各種のRT(およびDNAポリメラーゼ)とその阻害剤に関する構造・活性比較解析研究の進展と新たな治療薬開発が期待される。
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