研究課題
基盤研究(C)
本研究では、種間および種内で多様性を示す免疫レセプターに着目し病原体との相互作用解析を通して感染症における免疫レセプターの役割の解明を目的とした。各種免疫レセプターの標的分子の探索を行ったところ、抑制化レセプターLILRB1が熱帯熱マラリア原虫感染赤血球の細胞表面に発現するRIFINを認識することで、B細胞およびNK細胞の機能を抑制し、マラリアの重症化との関連性が明らかとなった。
マラリアは、マラリア原虫が引き起こす感染症であるが、これまでに有効なワクチンの開発は成功していない。マラリアは感染しても十分な免疫が獲得されないため、マラリア原虫には我々の免疫システムから逃れるメカニズムが存在すると考えられる。本研究によって、マラリア原虫には抑制化レセプターを利用して免疫応答を抑えるという新たなメカニズムが存在し、マラリア重症化に関与していることが明らかとなった。本研究成果は、今後、予防効果の高いマラリアワクチンや治療薬の開発に大きく貢献することが期待される。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 4件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (3件) 産業財産権 (1件)
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