研究課題
基盤研究(C)
皮膚抗原を認識、攻撃するTCRトランスジェニックマウスに、TRIM28欠損マウスを交配し、TRIM28の免疫寛容における役割を調べた。TRIM28欠損T細胞は、皮膚特異的T細胞だけでなく、幅広くT細胞の活性化を抑制すること、これまでにわかっていた、Th17の抑制以外に、制御性制御性T細胞に必須の遺伝子発現を通じ、自己免疫の抑制機構を担うことが示唆された。Th17と制御性制御性T細胞は、ともに似たサイトカイン環境で分化することが知られ、TRIM28がこのバランスを制御して、多くの免疫疾患を抑制していることが考えられた。
Tリンパ球は、生涯にわたって強力に生体を防御する一方で、乾癬、リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ性関節炎、自己免疫性甲状腺炎といった、自己免疫疾患の原因となる。体内には自己反応性T細胞の活性化によって起こるが、なぜこれらが健常個体では抑制されているのか、なぜ活性化して自己免疫疾患を起こすのかは、いまだ明らかになっていない疑問である。当研究では、細胞の遺伝子発現制御に関わる核内分子の欠損マウスが、さまざまな免疫疾患を呈することを出発点とし、TRIM28によって自己免疫疾患が抑制されるメカニズムの一端を明らかにした。将来的な治療法の開発に役立つと思われる。
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http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/160707_1.html