研究課題/領域番号 |
16K08849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
植田 祥啓 関西医科大学, 医学部, 講師 (90533208)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / 胸腺 / インテグリン / 組織培養 / イメージング / Rap1 / 負の選択 / 制御T細胞 / T細胞分化 / 免疫学 / 免疫寛容・自己免疫 / Treg |
研究成果の概要 |
本研究では、免疫制御に重要な制御性T細胞の分化を検討するために胸腺で産生される制御性T細胞を生体に近い条件で誘導できる胸腺スライス培養系を確立した。この実験系により、制御性T細胞の分化の順序や抗原濃度による産生制御が明らかとなった。制御性T細胞の産生には髄質における胸腺上皮細胞と樹状細胞との接着が必要であると考えられているが確かめられていない。Rap1はリンパ球の接着を制御する分子で、Rap1を欠損する胸腺細胞をこの実験系で培養すると胸腺組織内移動が低下し、さらに抗原特異的な制御性T細胞の分化が阻害された。よってRap1を介した接着シグナルが制御性T細胞の分化を正に制御することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
制御性T細胞は自己免疫や炎症の抑制、癌による免疫抑制に深くかかわっている。よって制御性T細胞を標的とした創薬は、上記の病気を克服するために重要である。本研究によりex vivoで制御性T細胞を誘導する系を確立したことにより、in vitroの実験系よりも生体に近い環境で制御性T細胞の産生を検討することができるようになった。この実験系を用いて制御性T細胞を標的とした抗体や低分子化合物の探索に応用できる可能性がある。また、この実験系を用いて胸腺細胞のRap1接着シグナルの阻害が制御性T細胞の産生を低下させることを明らかにし、制御性T細胞を標的する創薬の候補としてRap1シグナルの可能性を提示した。
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