研究課題/領域番号 |
16K08851
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
多根 彰子 (橋本彰子) 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 上級研究員 (10415226)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自己免疫性疾患 / 抗原受容体シグナル / 脱リン酸化酵素 / 蛍光イメージング / T細胞 / 受容体シグナル / GWAS / 自己免疫 / T細胞受容体シグナル / T細胞受容体 / ネガティブフィードバック / 基礎医学 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
ゲノム解析で自己免疫性疾患(I型糖尿病、関節リウマチ)に関連した2つの脱リン酸化酵素の解析を行った。PTPN22は免疫反応を抑える方向に働くが、免疫T細胞の中で他の抑制分子と協調して、異物に敏感に反応しないようにしていた。遺伝子多型がある場合(R619W)は抑制分子の集合が阻害され、T細胞が過敏になり自己免疫に繋がると考えられた。PTPN2も免疫を抑えるが、PTPN22とは異なり、遺伝子発現の調整をしていた。遺伝子多型によりPTPN2の量が減ると、炎症を引き起こす伝達物質が多く作られ、体内に放出された。その結果、小さな炎症も促進され、やはり自己免疫に繋がると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のゲノム関連解析は多種多様なBig dataを与えているが、統計データには裏付けとなる生物学的な証拠が必要である。遺伝子の変異箇所はわかっても、変異による分子細胞レベルの変化を知らなければ治療や予防に役立てることは難しい。 本研究ではゲノム解析で自己免疫性疾患(I型糖尿病、関節リウマチ)に関連した2つの脱リン酸化酵素の細胞内分子機能を明らかにした。この結果は治療や予防の方針決定に貢献できる。例えばPTPN22にSNPsがある場合はT細胞受容体の阻害、異物との接触回避などが効果的で、PTPN2にSNPsがある場合は転写を抑える方法が効果的だと考えられる。よって学術および臨床的に意義深い。
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