研究課題/領域番号 |
16K08918
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
石田 博雄 昭和大学, 医学部, 講師 (00407404)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | パゾパニブ / 薬物動態 / 有害事象 / トランスポーター / 遺伝子多型 / 悪性軟部腫瘍 / 軟部肉腫 / 臨床薬理学 |
研究成果の概要 |
パゾパニブの肝取り込みにはOATP1B1が主な輸送担体として作用すると報告されていた。われわれは、パゾパニブの肝取り込みに関与する輸送担体についてヒト肝細胞を用いて検討した。その結果、OATP1B1よりもOCT1 が主に関与することが明らかとなった。また、パゾパニブと塩酸イリノテカンには薬物間相互作用について、その機序について検討を行った。パゾパニブの濃度依存的にSN-38Gが低下することから、パゾパニブにはUGT1A1阻害作用を持つことが示された。一方、パゾパニブの濃度に関わらず、OATP1B1によるSN-38の肝取り込みには変化がないことが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
OCT1には遺伝子多型の存在が報告されており、遺伝子多型の有無によりOCT1活性に個体差が生じ、結果として肝細胞内パゾパニブ濃度にも個体差が生じることが考えられる。パゾパニブによる肝機能障害とOCT1遺伝子多型の関連については今後検討が必要であるが、OCT1遺伝子多型がパゾパニブによる薬剤性肝障害のバイオマーカーとなる可能性がある。また、パゾパニブはUGT1A1阻害作用を有し、これによる薬物間相互作用を起こすことが明らかとなった。これからの結果はパゾパニブの臨床薬理学的特徴を明らかとし、より安全な治療の実践に寄与すると考える。
|