研究課題/領域番号 |
16K08964
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
吉村 健太郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (70516921)
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研究協力者 |
川瀧 智之
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | がん診断 / アンビエント質量分析 / 機械学習 / 質量分析 / アンビエント / リアルタイム / 迅速診断 / リアルタイム質量分析 / 大気圧イオン化法 / 統計数学 |
研究成果の概要 |
ヒト脳腫瘍および非腫瘍組織を質量分析して得られたマススペクトルを、各種の診断結果ラベルと共に蓄積してデータベースを構築した。さらに蓄積されたデータをサブグループに分けた後にロジスティック回帰で機械学習し、一個抜き交差検証で判別性能を確認した。その結果、腫瘍のグレードおよびMRI検査やその他の検査法の結果を80%以上の正答率で予測できることが明らかとなり、脳腫瘍の診断に有用であることが示唆された。また、生体から組織を摘出せずダイレクトに探索部位の成分分析と診断を可能とするために、質量分析装置のイオン導入孔の遠隔化と、検体採取プローブの構築を完了した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発するシステムは悪性神経膠腫の存在診断および質的診断の術中支援を、これまでにない迅速性と判定精度で遂行可能とするものであり、手術時間の短縮や切除領域の正確な判断により患者の予後改善に寄与することができる。検証の結果、腫瘍の検出に加えてグレード判別も可能であることが確認でき、これによって例えば腫瘍のグレード4で保険が適用される脳内留置用徐放性製剤を用いるか否かの術中判断にも利用できる。また、ここで構築されたデータは膠芽腫の代謝マップそのものであるため、腫瘍特異的な代謝経路の阻害をターゲットにした、新規抗がん剤の開発に応用できることも意義の一つである。
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