研究課題/領域番号 |
16K08973
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 隆司 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (90407114)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 特発性血小板減少性紫斑病 / 巨核球 / 自己抗体 |
研究成果の概要 |
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)における自己抗体が巨核球成熟障害の病態に関与するか検討した。ITP患者血漿中の抗トロンボポエチン(TPO)抗体は約24%、抗TPO受容体抗体は約10%に認められ、健常人血漿中では認められなかった。また、抗TPO抗体及び抗TPO受容体抗体のうち半数例は、巨核球系細胞におけるTPO受容体の下流シグナルのリン酸化を阻害する機能的な自己抗体であり、それらの抗体はITPの巨核球成熟障害に関与している可能性が示唆された。一方、TPO受容体作動薬であるエルトロンボパグは機能的な自己抗体の有無に関わらず、巨核球系細胞の下流シグナルのリン酸化を誘導することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ITP患者血漿中からTPOやTPO受容体に対する自己抗体が見出された。さらに、それらの自己抗体の半数例は巨核球系細胞であるUT-7/TPOの下流シグナルに影響を及ぼし、巨核球成熟を抑制する機能的な自己抗体であることが示唆された。これらの結果は、ITPの病態形成機序の解析、治療の作用機序の解明や新たな治療法の開発に繋がる可能性が高いと考えられた。
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