研究課題
基盤研究(C)
悪性中皮腫(MM)においては、Chromosome 3p21に搭載されるBAP1や周辺遺伝子に、非連続で複数のエクソン単位のbiallelic deletionが生じることが、我々の研究で判明している。このようなエクソン単位のゲノム変化を、再現性高く網羅的に解析可能なゲノムコピー数解析手法digitalMLPAを開発した。MMでは、TP53遺伝子においても同様のコピー数変化が生じていることが判明した。一方、腎細胞がん(RCC)では8-9割に3pの欠失が見られるが、そのほとんどはmonoallelic deletionであり、上記変化はMMの特徴であることが明らかとなった。
次世代シーケンサーによる塩基配列解析は盛んにされているが、ゲノムコピー数解析は市販のCGHアレイを用いたものが大半で、解像度は数十Kb単位である。我々は、エクソン単位のゲノムコピー数解析が精度高くできる網羅的解析手法を開発し、MMのゲノム変化の特徴を見出した。これまで変異の少ないと考えられてきたMMについて、新規手法を用い、新たなゲノム変化を捉えたことは学術的意義がある。digitalMLPAを用い、体液中のMMを検出する手法を開発できれば、いまだに余命が診断後1年未満であるMMの早期診断を可能にすることができ、社会的意義は大きい。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件)
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