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慢性痛動物モデルに対するインターロイキン-27投与の効果

研究課題

研究課題/領域番号 16K08991
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 疼痛学
研究機関佐賀大学

研究代表者

笹栗 智子  佐賀大学, 医学部, 病院助教 (00380767)

研究分担者 平川 奈緒美  佐賀大学, 医学部, 准教授 (20173221)
八坂 敏一  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20568365)
吉田 裕樹  佐賀大学, 医学部, 教授 (40260715)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2018年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードIL-27 / 神経障害性疼痛 / 治療効果 / 鎮痛効果 / IL-27 / インターロイキン / 痛み
研究実績の概要

我々はインターロイキン(IL)-27と痛みの関係に注目して研究を行ってきた。IL-27は、T細胞の分化を介してIL-17(痛み誘発作用を有する)の産生を抑制し、IL-10(痛み抑制作用を有する)の産生を増加させることが知られていた。こうした背景を元に我々はIL-27ノックアウト(KO)マウスの行動解析を行い、KOマウスは生来痛覚過敏であることを見出した。この過敏はIL-27を補うことで正常に戻ることから、IL-27は疼痛感度を調節している役割を持つと考えている。また、この作用はT細胞の分化を介していないようである。本研究では、野生型マウスに慢性疼痛モデルを適用し、その病態に対するIL-27の治療効果を調べることを目的としている。神経損傷部位には様々な免疫細胞が浸潤してくることが知られており、IL-27投与によるT細胞分化を介した病態の改善を期待できると考えている。
昨年度までにIL-27 4 μgの連日投与により神経障害性疼痛に対する治療効果が得られることが分かった。今年度は、このIL-27の治療効果のメカニズムに脊髄のグリア細胞が関与しているのかどうかを組織学的に検討した。神経障害性疼痛モデルにおいて、その病態形成に重要とされる脊髄後角ミクログリアの増殖を調べたが、IL-27投与群でも対照群と同様の増殖が見られた。また、同様に脊髄アストロサイトの活性化についても活性化マーカーであるGlial Fibrillary Acidic Protein(GFAP)の発現を調べたが、IL-27投与群でも対照群と同様の発現増加が観察された。これらの結果から、本実験におけるIL-27投与の効果は脊髄グリア細胞を介していないか、介していても影響は非常に少ない可能性が示唆された。今後は神経損傷部位に集積している細胞を回収し、IL-17やIL-10の発現に変化があるかを検討する必要がある。

報告書

(3件)
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実施状況報告書
  • 2016 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Interleukin-27 controls basal pain threshold in physiological and pathological conditions.2018

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Sasaguri, Toru Taguchi, Yuzo Murata, Kimiko Kobayashi, Sayaka Iizasa, Ei’ichi Iizasa, Makoto Tsuda, Naomi Hirakawa, Hiromitsu Hara, Hiroki Yoshida, Toshiharu Yasaka
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 8 号: 1 ページ: 11022-11022

    • DOI

      10.1038/s41598-018-29398-3

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] IL-27による感覚閾値の調節2018

    • 著者名/発表者名
      八坂敏一, 笹栗智子, 田口徹, 村田祐造, 小林希実子, 飯笹さやか, 飯笹英一, 津田誠, 平川奈緒美, 原博満, 吉田裕樹
    • 学会等名
      西日本生理学会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] インターロイキン-27による感覚感度の調節2018

    • 著者名/発表者名
      八坂敏一, 笹栗智子, 田口徹, 村田祐造, 小林希実子, 飯笹さやか, 飯笹英一, 津田誠, 平川奈緒美, 原博満, 吉田裕樹
    • 学会等名
      日本薬理学会西南部会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] Enhanced basal pain sensitivities observed in mice lacking interleukin-272018

    • 著者名/発表者名
      Toshiharu Yasaka, Tomoko Sasaguri, Toru Taguchi, Yuzo Murata, Kimiko Kobayashi, Sayaka Iizasa, Ei'ichi Iizasa, Makoto Tsuda, Naomi Hirakawa, Hiromitsu Hara, Hiroki Yoshida
    • 学会等名
      9th Federation of the Asian and Oceanian Physiological Societies congress
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] インターロイキン27の感覚閾値調整における役割2017

    • 著者名/発表者名
      八坂敏一、笹栗智子、平川奈緒美、村田祐造、原博満、吉田裕樹
    • 学会等名
      生理学研究会, 第1回感覚免疫学研究会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2019-12-27  

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