研究課題/領域番号 |
16K08995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
渡辺 俊 北里大学, 薬学部, 助教 (50415337)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炎症性疼痛 / 疼痛 / 糖脂質 / ガングリオシド / シアル酸 / 慢性痛 / アミノ酸 / 糖鎖 / シアリダーゼ |
研究成果の概要 |
シアル酸は糖脂質や糖タンパク質の糖鎖に含有される単糖である。これまでに申請者らは主にシアル酸含有糖脂質がどのように痛みに関与しているか検討してきた。その過程で、炎症性疼痛モデルマウスの炎症部位にシアル酸分解酵素を投与することで鎮痛効果が得られることを見出した。炎症が生じた皮膚では、表皮に感覚神経線維が侵入してくることが知られているが、シアル酸分解酵素によって線維の長さが減少した。また、糖脂質に対するシアル酸転移酵素の遺伝子発現量が、脊髄において炎症性疼痛の持続期間により変動することを見出し、脊髄および皮膚におけるシアル酸は痛みにおいて重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
痛みは障害となる刺激を感知し、逃避する行動を生じさせるため、生存にとって必要不可欠な感覚である。しかしながら、損傷部位が治癒した後も痛みが続く現象や、慢性的な炎症等により無傷の組織にも痛みが生じることがある。これらの慢性痛に対する鎮痛薬は限られており、既存の薬物とは異なる作用機序を持つ鎮痛薬が求められている。本研究では、痛みに関する知見が少ないものの、神経系において重要な機能を担っているシアル酸について解析し、痛みへの関与を明らかにした。そのため、痛みの新たなメカニズムの一端を明らかにし、シアル酸の鎮痛薬のターゲットとしての可能性を示すことができた。
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