研究課題/領域番号 |
16K09001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
片野 泰代 関西医科大学, 医学部, 准教授 (60469244)
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研究分担者 |
伊藤 誠二 大阪医科大学, その他部局等, 客員教授 (80201325)
西田 和彦 関西医科大学, 医学部, 助教 (80448026)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / 脊髄後角 / BEGAIN / NMDA受容体 / 神経障害性疼痛 / in situ hybridization / mRNA / 後シナプス / 記憶・学習 / 海馬 / EPSC / 神経 |
研究成果の概要 |
本研究では、神経障害性疼痛関連分子として同定したbrain enriched guanylate kinase associated protein (BEGAIN)の分子機能、細胞内局在、および発現細胞について脊髄後角で解析をおこなった。 その結果、BEGAINは脊髄後角でシナプスに局在し、NMDA受容体への機能調節を介して慢性疼痛病態の異常感なくであるアロディニアの発症に関与することが示された。さらにBEGAIN蛋白の発現領域が脊髄後角のIIi-IIIo層に限局しているのに対し、BEGAINのmRNAの発現は広く前角にも及び、ほぼ全てのニューロンに認められること示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、機能が不明であったBEGAINという蛋白質を、慢性疼痛の発症維持に関与する分子として、詳細な分子機序について解析をおこなった。そしてBEGAINは、脊髄のニューロンにおいてシナプスに局在し、NMDA受容体との機能的相互作用を介し、疼痛病態での異常感覚の発生に関与することを明らかにした。慢性疼痛に関わるタンパク質の同定と機能解析は、将来の創薬につながる能性があることから、BEGAINの研究成果と今後のより詳細なBEGAINの分子基盤における成果は、疼痛発症機序の解明という学術的意義だけでなく、慢性疼痛患者を対照とした創薬研究の創出という社会的意義も大きいものである。
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