研究課題/領域番号 |
16K09006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
渡邉 信博 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00540311)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 骨格筋 / 痛み / 循環機能 / 炎症 / 腰部交感神経 / 動脈圧 / 体性感覚刺激 / 皮膚 / 心拍数 / 血圧 / 求心性情報 / 脊髄 / 心臓交感神経 / 疼痛 / 循環 / 交感神経 / 自律神経 |
研究成果の概要 |
肩こりや腰痛など筋骨格系の問題は多くの国民が抱える慢性症状のひとつである。慢性痛患者は、起立性低血圧などの循環機能障害も抱えうることが報告されていることから、本研究課題では痛みの慢性化に関わる炎症に着目し、骨格筋の炎症性疼痛により誘発される循環反応の可塑的変化とその神経性機序を解明することを目的とした。 実験は麻酔ラットを用いておこなった。骨格筋に炎症を誘発するために、カラギーナン溶液を実験前日に投与した。ラットの下腿に押圧刺激を加えると、心拍数および血圧が変化するが、炎症を起こした筋を刺激すると心拍数や血圧の上昇が増強されていた。このような循環反応には、心臓交感神経が関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肩こりや腰痛など筋骨格系の問題は多くの国民が抱える慢性症状のひとつである。加えて、慢性痛患者では、起立性低血圧などの自律神経症状を伴うことが知られている。一方、骨格筋の痛みが自律神経機能に影響を及ぼすメカニズムについてはよく分かっていない。炎症は慢性痛の誘因となる。したがって、骨格筋刺激により生じる循環反応(心拍数や血圧の変化)が筋肉の炎症により変化するという本研究の成果は、炎症が自律神経の機能調節を変化させることを示す科学的根拠を提供するものである。今後自律神経機能の変調を引き起こす原因を明らかにすることにより、慢性痛に伴う自律神経症状の病態解明が進むと考えられる。
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