研究課題
基盤研究(C)
今回、血清抗ピロリ菌抗体・ペプシノゲン(PG)値の測定値を有する、日本多施設コーホート研究(J-MICC Study)、愛知県がんセンター病院症例対照研究(HERPACC2)の参加者検体、各3,385例と2,885例を用いて、萎縮性胃炎(PG1 <= 70ng/ml & PG1/PG2 <= 3)、重症萎縮性胃炎(PG1 <= 30ng/ml & PG1/PG2 <= 2)の有無、および、PG1/PG2比とのゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、ピロリ菌関連胃がん発症リスクに関わる8q24.3領域のPSCA遺伝子のSNPsがGWAS有意となり、SNP-set解析でも同遺伝子が有意であった。
今回の研究で、日本人に多いピロリ菌関連胃がんの前がん病変である、ピロリ菌関連萎縮性胃炎の遺伝的要因が、全ゲノムレベルでPSCA遺伝子にあることが明らかになり、将来の遺伝的体質に基づくピロリ菌関連胃がん及び萎縮性胃炎の個別化予防のための有用な情報(具体的には、事前に疾患リスクを知ることによる、ピロリ菌除菌や、胃がん検診受診などの行動へのきっかけ作り、等)を提供できたものと考えている。
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Carcinogenesis
巻: - 号: 5 ページ: 661-668
10.1093/carcin/bgz016