研究課題/領域番号 |
16K09259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
新井 信 東海大学, 医学部, 教授 (30222722)
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研究分担者 |
梶原 景正 東海大学, 医学部, 講師 (00204397)
中田 佳延 東海大学, 医学部, 講師 (40594578)
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
石井 直明 東海大学, 健康学部, 教授 (60096196)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 黄耆 / 急性腎障害 / マウス / 血清尿素窒素 / 血清クレアチニン / シスプラチン / シスプラチンAKI / 血清クレアチニン濃度 / 漢方薬 / バイオマーカー / 慢性腎疾患 / 腎機能 |
研究成果の概要 |
慢性腎臓病(CKD)に対する黄耆の薬効を急性腎障害(AKI)改善と予想し検討した。C57BL/6マウスの若年群(10週齢)と老齢群(52週齢)を用い、シスプラチンAKIモデルを作成したところ、老齢群ではシスプラチン感受性が高く、低濃度シスプラチン投与(14 mg/kg)でも血清CRE・BUN上昇、尿細管上皮細胞障害や糸球体病変が観察できた。黄耆投与の老齢群では(50 mg/kg/day, 30 days)、シスプラチンAKIの所見は認められなくなった。一方、若齢群では低濃度シスプラチンではAKIは発症しなかった。以上のことから、黄耆はAKIを抑制することでCKDを防止する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国はすでに超高齢化社会を迎え、高騰する国民医療費を抑制するために慢性腎疾患(CKD)患者の透析導入遅延は喫緊の課題となっている。本来は進行したCKDの治療だけでなく、発症の予防とともに、発病初期のうちに正常に回復させることが重要であるが、西洋医学にはその進行を抑える有効な薬剤は見当たらない。本研究の成果として、漢方生薬として古来用いられてきた黄耆の腎機能改善作用に着目し、そのメカニズムの一部を解明した。黄耆は日本薬局方に収載された保険適用がある生薬で、臨床ではCKD患者の医療費抑制やQOL向上が期待できるため、本研究成果により、今後は西洋医学治療の中に積極的に応用されることが期待される。
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