研究課題
基盤研究(C)
進行がんの治療では延命効果に加え、生活の質(QOL)の向上にもその焦点がシフトしている。そこで進行がん患者のQOLを層別化し、どのようなタイミングで介入すれば、健康関連QOLの維持・改善につながるのか、明らかにする必要がある。本研究により、進行がん関連症状、及び進行がん患者の包括的QOLは特定の血清サイトカインレベルと相関しており、特定の血清サイトカインレベルが疾患特異的QOLを反映していると示唆された。また、末梢血インターフェロンγ産生能の評価は、疾患特異的なQOLの層別化を客観的に行えるツールとなりうることが示唆された。本研究結果は新規シンプトンマネジメントの開発に寄与するものと考える。
進行がん患者において身体機能、認知機能、社会的機能、がん関連症状の尺度スコアが血清VEGFレベル、末梢血インターフェロンγ産生能と相関関係があることを見出した。QOL問診票に加えて、血清VEGFレベル、末梢血インターフェロンγ産生能を加味して患者のQOLを評価すれば、進行がんの疾患特異的なQOLを層別化することが可能となり、がん治療を行う際、QOLを維持、改善すべき対象の選択に大変有用なツールとなりうると示唆された。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
Medical Oncology
巻: 36(2) 号: 2
10.1007/s12032-018-1242-0
Int J Cancer
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