研究課題/領域番号 |
16K09278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅野 直喜 東北大学, 医学系研究科, 講師 (20526454)
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研究協力者 |
Strober Warren
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 上部消化管 / 自然免疫 / 老化 / NOD1 / 胃粘膜萎縮 |
研究成果の概要 |
自然免疫関連分子NOD1欠損マウスの胃では、前癌病変である胃粘膜萎縮が認められた。マイクロアレイ解析ではNOD1欠損マウス胃において、酸分泌に関連する遺伝子群の発現低下が認められた。胃オルガノイドを用いた検討では、NOD1欠損マウス胃オルガノイド形成能は、野生型マウスのそれに比べて低下していた。オルガノイドにおける遺伝子発現の比較では、Lgr5、Muc5acの発現に差は認めなかったものの、NOD1欠損マウス胃オルガノイドにおいて、Atp4a、Pgcの発現が抑制されていた。以上からNOD1が胃幹細胞の分化に影響を及ぼしている可能性が考えられ、その欠損は胃前癌病変の出現に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃発癌の主な病因はHelicobacter pylori (H. pylori)感染であると考えられているが、一方でH. pylori陰性胃癌やH. pylori除菌後胃癌の報告も増加している。自然免疫関連分子NOD1はH. pyloriの排除に重要な役割を果たしていることが知られているが、本研究により、H. pylori非感染下でも、胃の前癌病変の出現に関与していることが判明した。今後、NOD1を活性化を通して前癌病変の出現を抑制することにより、H. pylori陰性胃癌やH. pylori除菌後胃癌の発生を抑制できる可能性が期待される。
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