研究課題/領域番号 |
16K09312
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
北台 靖彦 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (10304437)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 腫瘍微小環境 / 転移 / 大腸癌 / 癌間質相互作用 / 微小環境 / 大腸がん転移モデル / 分子標的治療 / 大腸癌転移モデル / 大腸癌自然発症モデル |
研究成果の概要 |
共同研究者の檜井らが開発した3種類のマウス大腸癌自然発症モデル(①CDX2PApcノックアウトマウス、②Apcノックアウト+変異型KRASノックインマウス、③Apc+TGFBRIIノックアウトマウス)から発生した大腸腫瘍を用いて、浸潤能や間質反応について比較検討した。Apcノックアウトマウスに形成される癌はポリープ様に増殖するが、浸潤能はなく間質反応も認めなかった。しかし、Apc変異に加え、さらにKRAS変異あるいはTGFBRⅡ変異を加えたマウスでは、間質反応を伴う浸潤性発育を示す腫瘍や粘液癌を生じた。このことから癌関連遺伝子変異の蓄積により、癌細胞に加え間質にも異常をきたすことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では共同研究者の檜井らが開発した3種類のマウス浸潤性大腸癌自然発症モデルを用いて、分子病理学的特徴を検討した。遺伝子異常の蓄積により、腫瘍が浸潤能を獲得し、癌細胞のみならず、周囲の間質に大きな変化を示すことを証明した。これまで我々は同所移植モデルを用いて、治療実験に用いていたが、腫瘍の分化度や間質反応などにおいて、ヒト大腸癌組織との相違点があった。複数の遺伝子変異を大腸粘膜特異的に発現させる自然発症モデルでは、よりヒト大腸癌に類似した、間質反応豊富で浸潤性の強い腫瘍が得られ、実験モデルとして有用であると考えられた。
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