研究課題
基盤研究(C)
● 抗ウイルス治療の進歩したウイルス性肝炎における現在最大の問題は、ウイルス消失後肝癌である。本検討では、次世代シークエンス技術を用いたウイルスと宿主遺伝子の解析による肝発癌リスクの解明を目的とした。●C型肝炎では、抗ウイルス治療前のHCVコア、NS5A変異と宿主因子IL28B SNPの組み合わせで治療後肝癌発生率が異なることを見出した。B型肝炎では、肝病態の進展に関与するpreS領域132-141アミノ酸領域を同定した。また抗ウイルス治療後肝発癌症例におけるhTERT変異の重要性を明らかとし、バイオマーカーとして、血液を用いたリキッドバイオプシーによるhTERT変異検出系を構築した。
本研究によって、抗ウイルス治療後肝発癌・病態進展リスクとしてのウイルスゲノム領域あるいは宿主領域がC型肝炎・B型肝炎において明らかになり、また肝癌診断・治療モニターとしてのリキッドバイプシーシステムの構築が可能であった。これらは肝癌実臨床における有用なバイオマーカーとなり、これらを用いることでHCC発見のための効率よいサーベイランスの実施、あるいは発癌症例に対する適切な治療法選択が可能となることが考えられた。一方、これらの多くは宿主の免疫状態と関連する因子であり、免疫制御が肝癌制御のキーとなることが示され、学術的にも重要な意義が得られた。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 3件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 5件)
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