研究課題
基盤研究(C)
本研究では肝線維化への関与は報告されているが、作用機序の詳細が明らかでなかったタンパク質架橋酵素トランスグルタミナーゼによる翻訳後修飾反応に焦点を当てた。架橋酵素のファミリー間でのアイソザイム特異的な活性の検出や網羅的な基質タンパク質の同定を経て、作用機序の解明の足掛かりとなる架橋活性の分布や候補基質タンパク質の同定及び性状解析に関する情報を提供することが出来た。さらに架橋酵素の阻害剤を用いて動物モデルにおける肝線維化の病態抑制効果を明らかにした。これらの結果は、病態進展の機序に直接関与する可能性のある薬剤標的タンパク質選択の礎となり、今後の肝疾患の新たな診断、治療、予防法の開発に貢献できる。
多くの疾患は単に発現したタンパク質量の変化により引き起こされるものではなく、多くの翻訳後修飾反応を含む様々な制御因子の破綻によって誘導される。本研究では、タンパク質間にイソペプチド結合を形成することによりタンパク質の機能を変化させる翻訳後修飾反応の一つに着目し、この反応が肝硬変のような臓器が硬化する慢性疾患で見られることを明らかにした。またこの修飾反応の阻害は上記の慢性疾患を緩和することも明らかにした。これらの結果は今後の同疾患の新たな予防・治療法の開発に繋がることが期待される。
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