研究課題/領域番号 |
16K09368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
山口 寛二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50381950)
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研究協力者 |
伊藤 克彦 京都大学, 医学研究科, 教授 (90281097)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 脂肪肝炎 / 分子シャペロン / LKB1 / HSP110 / Apg-2 / 脂肪肝 / ユビキチン化 / 肝癌 / 内科 / 蛋白質 |
研究成果の概要 |
分子シャペロンはフォールディング作用で細胞内のたんぱく質の恒常性維持を担う。一方、細胞ストレスで異常蛋白が処理しきれずに蓄積しアポトーシスへ向かう細胞にとっては保護的な作用を持つ。今回我々は、HSP70と構造的に相同性の高い分子シャペロンApg-2が、LKB1-AMPKシグナルを抑制することで、脂肪酸酸化を抑制、脂質合成系を賦活化させ脂肪肝を促進させることをマウスモデルで見い出した。機序としては、シャペロン依存性のユビキチンリガーゼCHIPによってLKB1の分解がApg-2存在下に促進していた。これらの知見は長期的な経過を辿る脂肪肝炎の病態把握だけでなく、治療戦略にとって重要な知見となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子シャペロンが細胞死を迎えるべき細胞を救済するだけでなく、脂質や糖代謝に影響することで慢性炎症や発癌を助長していると考えられた。本来、いかに栄養を貯蓄し、効率よく使用することが生存に重要であった細胞にとって、近年の過栄養状態は想定されない状況と考えられる。この中で、分子シャペロンApg-2がLKB1の分解を通じてエネルギー貯蓄に重要であるという本研究の結果は、脂肪肝炎の病態解明に新たな知見となり得る。HSP70とHSP110の脂肪肝炎における個々の役割を明らかにすることで、慢性肝炎から肝硬変、肝がんへ至る長期的な病期に応じた治療法の開発に繋がると考えられた。
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