研究課題
基盤研究(C)
術前の良悪性の判断が困難な膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)に対し汎用性の高い3因子 (病型、結節径,嚢胞径)を用いてオッズ比より悪性度スコア癌予測モデルを作成した。さらに、 全国8施設の664例の切除症例を用いて、その外的妥当性を評価した。この3因子による癌予測モデルのAUCは0.763であった。さらに、外的妥当性の評価においてもAUCは、0.725と良好であった。
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は、術前の良悪性診断が困難であるため、過剰に手術されてしまう傾向にある。この癌予測モデルは、汎用性の高い病型、結節径,嚢胞径を用いており実臨床においても測定可能であること、作成したモデルはこれまでにない多数の切除例において外的妥当性の検討も行っていることから信憑性が高いこと、スコア化したことにより、使いやすいことがこのモデルの特徴である。これを使用することによって、IPMNはより適切な適応患者のみが手術を受けることができ、無用な手術を避けることが可能になると思われる。
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