研究課題/領域番号 |
16K09443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岸 拓弥 九州大学, 循環器病未来医療研究センター, 准教授 (70423514)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 慢性心不全 / 交感神経 / グリア細胞 |
研究成果の概要 |
心筋梗塞誘発心不全急性期から交感神経中枢(RVLM)・神経性入力部位(NTS)・液性因子入力部位(PVN)でアンジオテンシン受容体タイプ1(AT1R)が発現したアストロサイト・ミクログリアが持続的に増加し、NTS・RVLM両方であらかじめアストロサイト選択的AT1R阻害を行なっておくことにより心不全急性期の交感神経活動抑制・左室拡張末期圧低下を認めた。 さらに、脳への神経性入力不全と過剰な液性入力はそれぞれNTS及びPVNから最終的にはRVLMのアストロサイトAT1R発現を過剰発現させることで交感神経過剰活性化から左室拡張末期圧上昇など心不全の血行動態を悪化させることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
5年生存率50%程度で留まっている心不全の本質的な機序解明とそれに基づく治療法開発が求められている現状において、心不全を「脳を中心とする多臓器連関循環調節不全」とする研究の一環が本研究である。本研究成果は、これまでのような結果としての脳内異常ではなく、心不全の病態経過において脳内の重要な神経核におけるニューロンとグリア細胞別の経過を時空間的に観察し、その結果に基づき介入する細胞と最適なタイミングを検証することができた。この成果は、新たな革新的心不全治療開発に繋がるだけでなく、心不全の経過や予後予測にも応用できる可能性があり、その学術的・社会的意義は大きい。
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