研究課題/領域番号 |
16K09571
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松野 洋輔 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30633177)
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研究分担者 |
石井 幸雄 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80272194)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肺線維症 / 活性酸素 / Notchシグナリング / 上皮間葉移行 / アポトーシス / Nrf2 / 肺胞上皮細胞 / 線維芽細胞 / ROS / EMT / Notch / IL-6 / STAT3 / apoptosis / TGF-β1 / Notch経路 |
研究成果の概要 |
肺線維症の病態における活性酸素(ROS)シグナリングの意義の解明を目的に研究を行った。TGF-beta1で誘導される肺胞上皮細胞の上皮間葉移行(EMT)においては、TGF-beta1によって産生されたROSが、酸化ストレス応答因子であるNrf2を介してNotchシグナリングを活性化させ、EMTを誘導していた。線維芽細胞の細胞濃度に依存したアポトーシスでは、ROSの関与は明らかでなかったが、細胞濃度の増加とともに活性化されたNotchシグナリングがIL-6の発現を誘導し、アポトーシスを制御していた。ROSと、関連したシグナル経路は、肺線維症の進展において重要な役割を担うことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ROSが細胞・組織障害を引き起こすだけでなく、シグナル伝達物質として機能し、Notch経路の活性化を通してEMTを誘導することを明らかにした。またNotch経路は、線維芽細胞のアポトーシス制御にも関与していた。ROSシグナリングとNotch経路は、肺の細胞の分化・運命決定の調節を通して、肺線維症の進展において重要な役割を担うことが示唆された。今後これらのシグナル経路について、肺線維症で担う役割の解明が進み、新規治療標的となりうるかどうか検証されることが期待される。
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