研究課題/領域番号 |
16K09610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 規利 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (90716052)
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研究分担者 |
丸山 彰一 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10362253)
小杉 智規 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (90584681)
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研究協力者 |
西尾 文利
船橋 嘉夫
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | miRNA / Toll like receptor / 敗血症 / microRNA / AKI / 医療・福祉 |
研究成果の概要 |
我々は敗血症性多臓器障害に関し、miRNA補充治療の病態生理に対する役割を示した。in vitroにおいて炎症性サイトカインを抑制しうるmiRNAの評価を行い、miR-146aが最も効率よくサイトカイン分泌を抑制しうることを見つけた。盲腸結紮穿孔にて敗血症動物モデルを作成し、PEIをDDSとしてmiR-146a発現プラスミドを投与した所、血中サイトカインレベル、臓器障害、生存率の改善を確認した。投与したプラスミドは主に脾臓に分布し、NF-kBの活性化抑制が見られた。実験結果より、miR-146aを脾臓マクロファージで発現させることにより、過剰な全身炎症反応と臓器障害を抑制できると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
敗血症は全死亡率が高い重篤な疾患であるが、抗菌治療や、補液などに治療的なエビデンスがあるものの、新たな治療法の開発は遅れ、生存率の改善は停滞している。我々はToll like receptorシグナルをmiRNAによって制御するといった、全く新しいアプローチで治療を行った。 結果から全身投与したmiRNA発現ベクターは、主に脾臓マクロファージに取り込まれ、過剰なサイトカイン産生を抑制し、生存率の改善に寄与していた。これは今後の核酸医薬の開発にとって、投与核酸の体内動態、作用を探る上でも意義深い。また、miRNAは低分子医薬や抗体医薬と比べ安価に作成できるため、将来の治療応用にも期待が持てる。
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