研究課題/領域番号 |
16K09679
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
井下 強 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20601206)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | パーキンソン病 / 神経変性 / 小胞動態 / ショウジョウバエ / 軸索輸送 / αシヌクレイン / 神経科学 / 小胞輸送 / LRRK2 / 神経機能 / シナプス機能制御 |
研究成果の概要 |
神経変性疾患パーキンソン病(PD)の発症機序解明と新規治療標的探索のため、8個のPD関連遺伝子間の遺伝的相関を解析した。その結果、PD原因遺伝子LRRK2が中心的な役割を持つことを明らかにした。また、LRRK2の機能欠失や病原性変異体の発現により軸索輸送異常に関連したシナプスにおけるArl8の蓄積が起きることを明らかにした。さらに、Arl8蓄積シナプスにおけるαシヌクレインの蓄積やPD患者剖検脳におけるArl8とαシヌクレインの共局在観察から、LRRK2によるArl8の軸索輸送制御機構の異常がPD発症に関わる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経変性疾患の一つパーキンソン病は、加齢が発症リスクであるが、根本的な治療法は確立されておらず、超高齢化が進む本邦では新規治療法の開発が強く求められている。既に20個以上の原因遺伝子やリスク遺伝子が同定されているが、最適な治療標的特定のためには、より中心的な遺伝子の特定が必要である。本研究は、PD原因遺伝子LRRK2と他の4個のPD関連遺伝子との遺伝的相関を明らかにすることで、LRRK2が制御する分子機構が広範なPD患者への治療標的となることを明らかにした。さらに、LRRK2によるArl8やαシヌクレインの軸索輸送制御機構を明らかにし、軸索輸送の正常化がPD治療に貢献する可能性を示した。
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