研究課題
基盤研究(C)
CIDPに関する国内16施設によるコンソーシアム(CIDP-J)を構築し、期間内に前向き及び後ろ向き収集200例以上のCIDP症例を登録した。これらの病型や進行様式、INCAT score、握力や、各種検査結果と生体試料を集約した。国内で初めて傍ランビエ絞輪部を標的とするIgG4サブクラス自己抗体の内訳が多数例から明らかとなり、今後の診断基準や重症度分類に有用な知見といえる。また、CIDPモデルとして期待されるNOD B7-2 knockoutマウスの病変部神経における継時的な形態ならびに免疫組織学的解析により、炎症性脱髄から軸索障害に至るまでの主要な免疫担当エフェクターが明らかとなった。
国内症例をもとにしたIgG4サブクラス自己抗体陽性CIDPの疾患全体に占める割合は今まで明らかではなかったが、本研究(CIDP-J)によりその詳細な知見が得られた。自己抗体陽性例は既存治療、とくにIVIgへの反応性不良が示されたことから、本抗体は治療法選択に大きな影響を及ぼす。さらに抗体陽性例は細胞性免疫機序の関与が乏しく、傍ランヴィエ絞輪部の構造変化が電気生理学的脱髄を呈するなど治療法開発につながる学術的意義に相当する。モデルマウスからCIDPの多様な病態を網羅しうる類似性が示され、新規候補薬の有効性検証はじめ、継時的に変化する各免疫担当細胞に着目した選択的治療薬開発の進展が期待される。
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