研究課題/領域番号 |
16K09704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 日本大学 (2018) 大阪医科大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
中嶋 秀人 日本大学, 医学部, 准教授 (20330095)
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研究分担者 |
宇野田 喜一 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70751163)
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研究協力者 |
土居 芳充
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 甲状腺ホルモン受容体β1 / EAE / Th17 / Treg / 自己免疫性脳炎 / 核内受容体 / 甲状腺ホルモン受容体 |
研究成果の概要 |
多発性硬化症(MS)病態における甲状腺ホルモン受容体β1 (TRβ1)の役割について動物モデルの実験的自己免疫性脳脊髄炎 (EAE)を用いて検討した。EAEの中枢神経浸潤CD4T細胞にTRβ1高度発現を認め,特にTh17細胞に特異的に発現した。TRβ1の選択的アゴニストTRIACの投与でEAE発症が促進し,制御性T細胞のマスター転写因子Foxp3発現が低下した。次にTRβ1特異的siRNA処理を行うとEAE発症が抑制され,中枢神経浸潤CD4T細胞のIL-17発現が低下しFoxp3発現が増加した。EAEにおいてTRβ1はTh17細胞のpathogenicity に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は多発性硬化症(MS)患者の末梢血T細胞のDNAマイクロアレイの結果をもとに,核内受容体という比較的創薬の標的となりやすい分子を選んでおり,将来のMSの新規治療標的の発見と創薬という一連の成果が期待できる。また他のTh17や制御性T細胞の関与が認められる自己免疫疾患に対する汎用性のある治療成果も期待できる。近年,数多くの核内受容体が代謝性疾患だけでなく自己免疫疾患にも関与することが明らかにされているが,本研究成果は核内受容体を介した代謝性疾患と自己免疫疾患の新しいクロストークメカニズムを明らかにするという成果をもたらすことが期待される。
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