研究課題/領域番号 |
16K09706
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
林 幼偉 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 免疫研究部, 併任研究員 (80392439)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / 抗原特異性 / 脳炎惹起性ペプチド / 実験的自己免疫性脳脊髄炎 / 多発性硬化症 / 自己免疫ワクチン / 再発寛解維持 / 慢性進行抑制 / 抗原特異的制御性T細胞 / MHC・ペプチド結合度 / 寛解維持 / 組織修復能 / 寛解不全と進行 / 安定型制御性T細胞 / 組織修復 / 寛解不全と慢性進行 / 神経免疫疾患 / 組織特異的自己免疫ワクチン / 慢性化制御 |
研究成果の概要 |
SJL/J マウスにおける実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の臨床経過は感作ペプチドの違いに起因するCD69CD103共陽性CD4+CD25highFoxp3+制御性T細胞(=DP-Treg)の誘導能の違いより規定される。DP-TregはEAEの経過中に経時的に惹起される各腫炎症性T細胞に対応して誘導され抗原刺激により維持されるhybrid Tregを有し、組織修復能を発揮し、早期寛解・再発抑制・進行予防に寄与する。DP-Tregの誘導能の違いは感作ペプチドのN末端・C末端の長さに起因するfunctional avidityの違いと相関し、自己免疫疾患の治療や抗腫瘍免疫の適正化に貢献しうる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫とは自己と非自己を区別し自己を防衛するシステムだが、その乱れで自己組織が障害される自己免疫疾患が生じる。病態解明の進歩により特定の分子を標的とした様々な薬剤が開発され画期的な効果を発揮しているものの、まだ完全に再発や進行を抑制できるものはなく、同じ標的をもつ他の疾患に応用できるとは限らない。 今回我々は脳炎惹起性ペプチドを感作して多発性硬化症と類似の病態を惹起する実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)という動物モデルを利用し、ペプチドの長さを変更するだけで抗原特異的な制御性T細胞が誘導・維持され、EAEの再発・進行を完全に抑制できることを見いだし、上記の欠点を補うことができるのではないと考えた。
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