研究課題/領域番号 |
16K09714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊藤 瑞規 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50437042)
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研究分担者 |
勝野 雅央 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50402566)
坪井 崇 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (50772266)
小池 春樹 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80378174)
原 一洋 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (80748369)
熱田 直樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (90547457)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | mean diffusivity / fractional anisotropy / voxel-based morphometry / 安静時脳機能MRI / 多系統萎縮症 / バイオマーカー / 病期診断 / MRI |
研究実績の概要 |
多系統萎縮症(MSA)は、50~60代の働き盛りの年代に好発する神経難病であり、現在のところ早期診断や正確な病期診断が難しい疾患の一つである。50~60代は初老期にあたり、認知症を発症したり、また健常者であっても脳の様々な変化を起こし得ると思われる。多系統萎縮症の早期診断や正確な病期診断を行うためには、これら健常者に起こり得ると思われる脳の萎縮や解剖学的・機能的神経回路の変化を確認することは極めて重要であると考えられる。 そこで、本年度は名古屋大学 脳とこころの研究センターで構築中の正常健常者の大規模な認知機能と頭部MRIのコホートを用いて、年齢とともに小脳の萎縮、小脳の解剖学的、機能的神経回路がどのように変化しているかを検討した。 研究に同意の得られた連続445例のうち、うつ症状がなく、各種認知機能検査で異常を認めず、頭部MRI画像で脳梗塞・脳出血や脳腫瘍などを認めない295例の解析を行った。 Voxel-based morphometry(VBM)、Tract-based spatial statistics(TBSS)および安静時脳機能MRIを大脳と小脳で評価した。VBMでは、大脳において頭頂葉、側頭葉、一部の前頭葉に萎縮を認め、小脳では小脳歯状核、虫部頭側に萎縮を認めた。TBSSでは、大脳で側脳室周囲の異常を認めたが、小脳では異常を認めなかった。安静時機能MRIでは、大脳でExecutive control networkやDefault mode networkなどの様々な機能的回路の異常を認めたが、小脳では異常を認めなかった。 健常者において、大脳は様々な変化を認めていたが、小脳においては萎縮を認めるものの、解剖学的・機能的神経回路の異常を認めず、小脳の異常をきたしやすいMSAと比較するのに適していると考えられた。
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