研究課題
基盤研究(C)
健康なヒトおよび神経疾患患者の大脳の連合線維の白質内経路および投射分布およびその構造と機能の関連を明らかにした。脳卒中後てんかんにおいて、てんかん性活動が神経線維に沿って伝搬した投射領域の大脳皮質においても血流低下が発作後数日にわたって遷延することを見いだした。パーキンソン病関連疾患における基底核および皮質ネットワークの障害の特異的変化を使って、疾患の鑑別を行えることを示した。パーキンソン病の垂直認知と姿勢異常に関わる脳領域を明らかにした。脳内における安静時のBOLD信号の経時的推移を空間的に辿ることによって、慢性虚血脳における脳血管反応性を評価できることを見いだした。
脳活動は神経線維束を介して結ばれた遠隔の脳領域のどうしの相互作用によって行われる。また、多くの神経精神疾患において引き起こされる認知、情動および運動機能の変化は脳内の神経ネットワークの障害によってもたらされると認識されるようになってきた。これらのことを考慮すればヒトの神経線維束の大脳皮質内投射を調べた上で、疾患特異的な脳内ネットワークを明らかにしたことは、健康なヒトの脳機能を明らかにするためのみならず、それぞれの疾患の病態生理を明らかにして神経・精神疾患における機能障害のメカニズムを探る上でも重要であり、更には早期診断や治療介入に役立つものと考えられる。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 4件、 招待講演 3件)
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