研究課題
基盤研究(C)
本研究では、T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)の治療のための創薬の標的となる遺伝子を同定する事を目的として、T-ALLのモデルとなる培養細胞株及びに正常繊維芽細胞を用いてRNAiスクリーニング(一度に数千遺伝子の機能抑制の細胞増殖に対する効果を評価できる実験系)を行い、T-ALL細胞株でのみ細胞増殖に重要な役割を果す3遺伝子(METTL18、SHPRH、HDAC6)を同定した。特に、METTL18は、その高発現細胞ほど機能抑制に対する感受性が高いことから、T-ALL細胞の重要な増殖制御因子であると考えられる。
急性リンパ性白血病は予後不良の白血病であり、長期生存率が20-40%と低く、細胞障害性の少ない分子標的薬の開発が急務である。本研究では、RNAiスクリーニングを行い、T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)細胞の増殖に必須の遺伝子群(METTL18、SHPRH、HDAC6)を同定した。METTL18は、基質が同定されいないものの、その構造からメチル化酵素であると想定されており、この酵素活性を指標とした低分子阻害剤の開発が可能である。従って、METTL18はT-ALLに対する分子標的薬の開発シーズとなる。
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