研究課題
基盤研究(C)
1.造血器腫瘍48検体においてRNA-seqを行い解析を進めた。2.再発時に複雑核型を呈した症例から同定したRUNX1-GRIK2からは、短縮型RUNX1が発現するが、32D細胞においてG-CSFRの発現を誘導し、IL3非存在下でG-CSF刺激による増殖が増強した。初発と再発に共通する遺伝子変異が複数同定されたが、再発時には新たにTP53の変異が加わっていた。3.t(8;12;21)からTM7SF3-VPS13BおよびVPS13B-RUNX1、12番染色体に異常を有する2症例からETV6-ABCC9およびETV6-IAPP、t(4;18)からTCF4-MAML3を新規に同定し解析を行った。
本研究は、染色体核型からは推定困難な融合遺伝子を、網羅的次世代シークエンスによるRNA-seq解析を用いて同定し、複雑な染色体異常に関与する遺伝子異常を明らかにするとともに、得られた遺伝子異常の機能解析を進めるものである。今回同定した短縮型RUNX1がG-CSFへの反応性を高めること、再発時にTP53の変異が加わり複雑核型を示したことは、白血病発症機構を考える上で興味深い。また、複雑核型を有する症例は、治療困難な症例が多ため、そこに関与する遺伝子異常を明らかにすることは、新しい治療法を開発して行く上で役立つものと考える。
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