研究課題/領域番号 |
16K09863
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
小迫 知弘 福岡大学, 薬学部, 准教授 (40398300)
|
連携研究者 |
鈴木 孝禎 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90372838)
|
研究協力者 |
吉満 誠 鹿児島大学, 医学部, 准教授 (70404530)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ATL / HTLV-1 / Sirtuin / 白血病 / サーチュイン |
研究成果の概要 |
サーチュイン(SIRT1~7)はヒストンを介した遺伝子発現に関与する酵素であり,がん化などの生命機能に関与している。従って,その阻害剤は,がんに対するエピジェネティック創薬として期待されている。一方,成人T細胞白血病(ATL)は予後が悪いため,新規治療法の開発が焦眉の急である。本研究では,ATLをはじめとする白血病細胞でのにおいて,新規選択的SIRT2阻害剤であるNCO-90/141は,カスパーゼの活性化を介する経路と,オートファジーを介する経路を同時に誘導して細胞死を起こすことが示唆された。SIRT2は白血病治療の標的になり得ることが示されたことから,今後の研究の発展と臨床応用が期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HTLV-1は、慢性持続感染後にATLを発症するため、感染・腫瘍・免疫の観点から興味深いモデルである。SIRT2の造血器悪性腫瘍に対する報告は乏しく、その阻害剤に関する報告は無い。本研究では、新規SIRT2阻害剤がアポトーシス及びオートファジーを介してATL患者細胞の細胞生存率を低下させる事を報告した。サーチュインは長寿遺伝子として注目され、その研究は、がん研究のみならず老化関連疾患など幅広い研究に有益であり、高齢者人口が25%を超える高齢化社会への波及効果も高い。また、サーチュインを標的とした新規白血病治療法の研究は、抗がん剤治療が主流であるなかで独創性の高い研究であると考えられる。
|