配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究実績の概要 |
研究代表者は、骨髄内直接移植(IBMI)法を開発して、ヒト臍帯血中に新規なCD34抗原陰性(CD34-)造血幹細胞(HSC)の同定に世界で初めて成功している(Blood 101:2924,2003)。一連の研究で、CD34-HSCが、従来最も未分化なHSCと考えられていたCD34+CD38-CD45RA-CD90+HSCよりも未分化であるという新たなモデルを提唱した(J Autoimmun 30:136,2008; J Hematopoietic Transplant 6:70,2017)。
今年度は、新たに同定したCD34+/-HSCsの陽性・濃縮マーカーであるCD133(Leukemia 28:1308,2014)とGPI-80(Blood 128:2258,2016)を同時に用いる超高度純化法(3 laser 7 color FACS法)を用いて、CD34+/-HSCsの幹細胞特性の詳細な解析を行った。1個の18Lin-CD34+CD38-CD133+GPI-80+細胞、あるいは1個の18Lin-CD34-CD133+GPI-80+細胞を移植したNOG/NSGマウスにおいて、移植6か月後に多血球系統のヒト造血の生着が認められた。また、単一CD34+/-HSCsで造血を再構築したマウスは、二次、三次移植まで多血球系統のヒト造血の再構築能を示した。以上より、超高度純化法で純化したヒトCD34+/-HSCsは、高い自己複製能と多分化能を保持することが示された。また、単一HSCレベルの遺伝子解析結果より、CD34+/-HSCsは、異なるクラスのHSCであることが示唆された。 加えて、CD34-HSCsは、in vitro、及びin vivoでCD34+HSCsを産生することから、ヒトHSCの階層制上で頂点に位置する最も未分化なヒトHSCと考えられた。
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