研究課題/領域番号 |
16K09951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
岩田 奈織子 国立感染症研究所, 感染病理部, 主任研究官 (10360695)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ワクチン / 重症肺炎 / コロナウイルス / 感染症防御 / 新規ワクチン / ヒトコロナウイルス |
研究成果の概要 |
コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質はワクチンターゲットの候補だが、いくつかの動物実験でSARS-CoVに対する不十分な免疫が感染時に肺の好酸球浸潤誘発を示唆している。本研究では、組換えSタンパク質で金ナノ粒子(AuNP)とToll like receptor(TLR)アゴニストの両アジュバントを評価した。AuNPを添加したSタンパク質は、SARS-CoV感染後、重症化は免れたが肺の好酸球浸潤は阻止できなかった。一方、TLRアゴニストを添加したワクチンは肺の好酸球浸潤がなく、高度な中和抗体を誘導した。この研究の結果は、重症肺炎を引き起こすコロナウイルスに対するワクチンの開発をサポートする。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SARSはアジアを中心に2003年に大流行した重症呼吸器感染症で、現在は終息しているが再興の可能性がある。そしてMERSは2012年に中東で発見された新規のヒトコロナウイルスであるMERS-CoVが原因で重症肺炎を起こす。現在も患者数は増加し、2015年の春には隣国の韓国で、病院内のアウトブレイクが起こり、一大ニュースとなった。これらの重症呼吸器感染症に対して、ハイリスク者および医療従事者へのワクチン接種が流行防止措置として上げられるが、候補となるワクチンは未だにない。本研究で得られた結果は、重症肺炎を起こすヒトコロナウイルスに対する新規ワクチンの開発において、それをサポートするものである。
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