研究課題/領域番号 |
16K10001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
石垣 景子 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (10366304)
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研究分担者 |
池田 真理子 (谷口) 藤田医科大学, 大学病院, 准教授 (00410738)
竹内 敦子 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (80154970)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 福山型先天性筋ジストロフィー / プロスタノイド / ドラッグリポジショニング / アスピリン / H-PGDS阻害薬 / ステロイド / アラキドン酸カスケード / 尿中プロスタグランジン代謝産物 / シクロオキシゲナーゼ阻害薬 / フクチンマウス |
研究成果の概要 |
福山型先天性筋ジストロフィー(FCMD)患者のプロスタグランジン(PG)D2,E2尿中代謝物は,健常対照より有意に高値であり,典型・重症例で上昇がみられ,臨床病型との相関が認められた. FCMD患者剖検筋の免疫染色では,PGD,PGE合成酵素の発現が散在性に確認され, FCMDの病態において,Duchenne型と同様プロスタノイドの関連が示唆された.FCMD疾患モデルマウス尿中代謝産物の測定では,PGD2代謝物が有意差をもって高値だった.治療薬候補として,疾患モデルマウスにアスピリン投与した結果,PG尿中代謝物の低下が認められたが有意差には至らず,免疫染色も含めた筋病理で変化は得られなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FCMDは,脳奇形合併を特徴とする重度の筋ジストロフィーであるが,治療法はまだない.DMDでは筋壊死にPGD2の関与が示唆され,治療薬として造血器型PGD合成酵素阻害薬が治験実施中であるが,FCMDではPGDの関与が低く対象外とされてきた.本研究では,FCMD患者において,臨床病型の重症度と一致して,PG尿中代謝物が有意に増加しており,かつ筋壊死線維にPG合成酵素の発現がみられたことから,FCMDの候補治療薬として,PGD合成酵素阻害薬などアラキドン酸カスケードを阻害する薬剤が候補となりうることが示された.疾患モデルマウスへのアスピリン投与を試みたが,今回は有効性の証明には至らなかった.
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