研究課題/領域番号 |
16K10006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
安田 徹 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 成育遺伝研究部, 研究員 (50468576)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ライソゾーム病 / ニーマンピック病C型 / 自然免疫 / 獲得免疫 / 神経変性 / プルキンエ細胞 / マクロファージ / T細胞 / ミクログリア / 単球 / 細胞治療 / RNAシークエンス / プルキンエ神経細胞 / 脳神経疾患 |
研究成果の概要 |
ライソゾーム病の一つであるニーマンピック病C型(NPC)における神経細胞死のメカニズムを解明し、新たな治療法開発に資することを目的に研究を行った。免疫系、特に自然免疫が関与するという仮説を立て、ミクログリアを欠損するモデルマウスを作成したところ、神経変性に影響しないことがわかった。次に末梢から脳内へ浸潤するマクロファージを欠損させたところ、小脳プルキンエ細胞の脱落が有意に抑制された。このことは浸潤マクロファージが神経変性を誘導することを示している。一方、獲得免疫を担当するリンパ球が神経変性を抑制することを見出し、より詳細な神経変性制御機構の解明と新たな治療法の開発につなげたいと考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ライソゾーム病は、細胞内のライソゾームに糖質や糖脂質が蓄積する病気の総称であり、およそ30種類ほどの疾患を含む。中枢神経の変性症状を伴うものが多く、その進行を止めることができる治療法は存在しない。本研究ではこれまでほとんど注目されていなかった免疫系による神経変性制御について、ライソゾーム病の代表例であるニーマンピック病C型のマウスモデルを用いて検討した。免疫系は貪食細胞などが関わる「自然免疫」とリンパ球が関わる「獲得免疫」に大別されるが、本研究では自然免疫が神経細胞死を誘導し、獲得免疫の一部がそれを抑制することを見出した。他のライソゾーム病などにも効果を示す治療法開発に役立てたいと考えている。
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