研究課題/領域番号 |
16K10018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
大嶋 勇成 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (40303391)
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研究協力者 |
牧野 顕
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 経皮免疫療法 / ナノ粒子 / アジュバント / 好塩基球 / 食物アレルギー / 経皮感作 / 免疫療法 / マスト細胞 |
研究成果の概要 |
経皮感作マウスモデルで、抗原感作部位の皮膚の炎症を抑制すると、経口負荷で誘発される症状が減弱した。皮膚と腸管での遺伝子発現パターンの変化からは、皮膚での好塩基球の活性化とタイプ2サイトカインの産生抑制により、腸管のマスト細胞活性化が抑制され誘発症状が減弱すると考えらえた poly(lactide-co-glycolide)を用いたナノ粒子に抗原としてOVAを封入し皮膚に塗布すると血清中抗原特異的IgG値が上昇した。このナノ粒子を皮膚に塗布して免疫療法を行うと、OVA経口チャレンジによる誘発症状が軽減する傾向を認めた。しかし、ブチレートエステル封入ナノ粒子にはアジュバント効果は確認できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アトピー性皮膚炎に伴う食物アレルギーでは、皮膚炎を抑制することが、原因食物の誤食により誘発される症状を軽減させる上で重要であることを明らかにした。また、その免疫学的機序として、皮膚における好塩基球の活性化とタイプ2サイトカインの発現抑制が関与していることを明らかにした。この結果は、原因食物除去だけでなく皮膚炎のコントロールによる好塩基球の活性化抑制が重要であることを示した。 ナノ粒子を用いた免疫療法としては、食物アレルギーの分野では経口投与が考えられているが、ナノ粒子を皮膚に塗布する方法が新たな免疫療法となる可能性が示唆された。
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