研究課題/領域番号 |
16K10079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
大橋 隆治 日本医科大学, 医学部, 大学院教授 (00328783)
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研究分担者 |
深澤 隆治 日本医科大学, 医学部, 准教授 (80277566)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 川崎病 / 血管炎 / マクロファージ / 動脈硬化 / 免疫応答 / エクソソーム / miRNA / 病理学 |
研究成果の概要 |
川崎病における血管炎と慢性期血管病変の機序解明のため、血管炎マウスモデルの心血管組織、ヒト川崎病の冠動脈組織を用いて、エクソソーム由来miRNAの出現、浸潤マクロファージの形質(M1/M2 macrophage)について検討した。エクソソーム由来miRNAの役割に関しては、手技的問題、限られたヒトのサンプル数により、結論を導くには至らなかった。一方、川崎病と成人動脈硬化の血管病変の比較では、川崎病ではM1マクロファージが優位となる一方、成人の動脈硬化ではM2が優位であるなど異なる形質を認めた。川崎病慢性期では、成人動脈硬化とは異なる発症機序により血管硬化病変が起こっている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
川崎病は、乳幼児に見られる原因不明の全身性血管炎である。合併症として急性期の冠動脈炎が知られているが、成人後も動脈瘤、動脈硬化などの後遺症を残す。今回、川崎病慢性期の冠動脈血管壁内に浸潤した炎症細胞に含まれるマクロファージの形質(M1/M2 macrophage)を成人の動脈硬化病変と比較したところ、成人の動脈硬化ではM2が優位であったのに対し、川崎病ではM1が優位であった。この結果は、川崎病慢性期の血管病変の進展機序が、成人動脈硬化とは異なることを示唆している。今後、川崎病血管病変の発症機序解明への道が拓けると思われる。
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